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刻々

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ほんとにほんとに、月日が経つのははやい。この写真だってもう1年前。ぼうっとしてるとすぐ死ぬな。

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惜情

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インド旅行記はいっかい休み。

先月の末、ある喫茶店が閉店した。
普段、カメラをぶら下げて趣味で都内のあちこちを歩き回ったりしているのだが、このブログこのブログあたりの影響でよく個性的な喫茶店や洋食屋を散歩の目的地に設定するようにしている。漫然と歩くより、一層楽しみができる。

そんなわけで特に理由は無いが、ある休日、押上に行った。意識してこの駅に降りたのは初めてだった。作りかけの東京スカイツリーを見上げると、周囲に高い建物が無いこともあり、まだ5分の1程度の高さであるにも関わらずそれは圧倒的な存在感を放っていた。そして同時に、その足元にある小さな個人商店や古いビルは軒並みそこから去る準備をしているように見えた。街が生まれかわり、またデベロッパーが手がけたような大しておもしろくもない、どこかで見かけたような風景が数年後にはここに広がっているのだろう。逆に言うと、今のこの街はまだ独特な雰囲気が残っていて興味深く感じられた。
一般的に喫茶店は駅の周辺にある場合が多い。まずはざっとキーコーヒーやチモトの看板などが無いか見回すのが恒例である。予想通り、汚いビルの2階に珈琲の文字が見えた。しかし、この手の店は休日に営業していなかったり(平日のサラリーマンの昼飯を提供さえしていればやっていける店も少なくないのだ)、実はそもそも既に潰れてしまっていたりすることもあり、一応閉まっていても様子をうかがうことだけはする。シャッターは予想通り閉まっていたが、よく見ると10月末で閉店する主旨の張り紙がそこにはあった。つまりまだ閉店していない。以降、なんとなく気にかけながら日々を過ごした。

10月30日、あの店の閉店の日、仕事を早く終わらせることができたので、家とは逆方向の電車に乗り、押上までやってきた。押上に住んでいるという人を知っている人にわざわざあの喫茶店がいつ営業しているのかを聞いてもらったりした。結局あの手の店にありがちな「いつやってるかよくわからない」(もちろんネットにもちゃんとした情報が無かったりする)ということだったので少々不安ではあったが、店の窓から灯りが漏れているのを見てひとまず安堵することができた。
店の中は最終日だからか、恐らくいつもには無いであろう賑わい(ぼく自身初めての店だが)を見せていた。感じの良いマダムが、食べ物はもうできないと言うので、本当はメニューにある「のりトースト」が気になったが珈琲だけを注文した。珈琲はシグリというあまり聞かない銘柄のものを頼んでみたが、これは大変に旨かった。
色々な人がこの店の最後を惜しむように訪れ、マダムに話をしていた。そんな中で最初で最後の来店となったぼくもまた惜しむ気持ちに変わりはなかった。マダムは、ぼくに「ハトリさんだっけ?」と言ってきた。そんな人は知らないが…と最初で最後の来店を果たした経緯を話した。マダムはわざわざありがとうね、と言ってくれた。そして、長居したくて飲んだ2杯分のシグリの代金を払おうとすると、他の一部の人にしていたように、店で使っていたカップや珈琲の保存缶などを形見分けに持たせてくれた。ぼくは普段手ぶらで通勤しているので鞄などが無い、というと、わざわざ袋まで用意してくれた。
帰り際、一見さんのぼくにこんなにしてくれて申し訳ないです、と言うと、マダムはこれも何かの縁だから、と言った。であるならば、縁は与えられるだけではなく、今日のぼくのように自分でつかんでいく場合もときには必要だな、といつもより余計に時間のかかる帰路の途中に強く思った。

お土産ついでにもうひとつ、とお願いしたのがこの写真だ。手ぶら通勤のぼくがカメラなど持ち合わせるはずもないので、弊サイトはじめてのデジタル写真(別にそういう縛りをしているつもりはないが)、ということになる。こんな何も考えてない撮り方だけど、思いだけは込めてますよ。

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