Home > Tags > Voigtländer ULTRON 28mm F2

Voigtländer ULTRON 28mm F2

心緒(5)

Leica MP / Voigtländer ULTRON 28mm F2 (HP5 PLUS)

【2013/7/29記す】
検査の結果が出た。この日は会社をすぐに出て、医院近くの喫茶店で妻と待ち合わせた。
結果は1/3200という、年齢平均の値よりもかなり低い確率の数値が出た。
(※補足すると、どこまで行ってもこの検査はこの表現なので、確定診断ではない。ゆえに可能性は「ゼロ」ではない)
なんというか、もうこれでいいや、という気持ちになれた。不思議なもので、あとは何かあってもいいから無事で産まれてくれればいいと決意できた。都合の良い考え方か。卑怯なのか。端から見たら叩かれるのかもしれないが、当事者の正直な感情である。何の責任も無い立場から、感情に任せて言うだけの取るに足らないキレイゴトなご意見など知ったことか、という気分であった(結構、Yahoo知恵袋や大手小町などでは平気でこの手のことに対して安全地帯から撃ちまくってるやつが多いからね)。
というわけでここから、ぼくらの子に感情移入をしていくことにした。ここまでで何かあった場合、辛すぎるから「人間」となるべく考えないように感情をシャットアウトしていた。しかし初期に見た動画は虫みたいなにがフヨフヨ動いてるだけだったものの、この直近に見た動画は、もうきちんと「人間」だったのだ。これにはウッとなり心が揺らいだ。人間の定義、精神の定義、心の定義、それはどれもはっきりしていそうで曖昧なものだけど、確かにそこには人間がいるのだ、と感じた。

【Tweet】

心緒(3)

Leica MP / Voigtländer ULTRON 28mm F2 (HP5 PLUS)

【2013/6月某日記す】
子供を産むという行為について当事者になったゆえに勉強を始めたが、調べれば調べるほど不確実要素、不安要素に満ちている。某大家族番組においてその母親は、「土日より平日に産まれてくれるほうが安いから良いわ!ヘッヘッヘ」などという、殆どの人はあまり気にしないオトク情報まで披露していたが、こっちはといえば勿論初めてのことで、はっきりいって怖くて怖くて仕方がない。妻は5月からずっとぜんそくのような症状が治らず、酷い咳をしていた。幾つかの薬を試し、ようやくぜんそくの薬がまあまあ効果があるとわかったものの、今度はその薬が胎児に悪影響がないかという点に不安が残った。これは医師やネットの情報によって若干解釈が違うところもあり、これもまた精神的な不安に繋がった。またちょうど妊婦と風疹の話が流行っていたこともあり、ぼくら夫婦は丁度予防接種を受けていない世代なので、ぼくは早速予防接種をしにいったが、妻は今からでは予防接種できないのでこれも心配であった。
さらにそもそも、妊娠がわかったその直前に福島の原発事故による立ち入り禁止区域境界のところまで見学に行っていたこともあって、いわゆる「放射脳」の人たちのようなビビリ方はしなかったものの、それでもこれもまた少し不安を煽る要素となった。
初期の流産率なども意外なほど高いもので、これは割と身近に体験談を聞くこともあった(ぼくの両親も、ぼくを産む前の子を流産していたらしい)し、どうやら無事に産まれてくれるまでの道のりが果てしない奇跡の向こう側のことのように思えてしまう。
なのでたとえば不幸な結果になったとして、あまりその無駄に気遣いさせてしまうのも考え物なのでしばらくは周囲には黙っておくことにした。お互いの会社の上司にだけは流石に必要なので報告したが、あとは両親にはいつのタイミングで報告するのかが悩みどころであった。やはり無駄な心配はかけたくなく、理想としては安定期に入ってからなのだがあまりに遅いとそれはそれで…というのもある。
などなどと色々考え、結局は父の日にモノを送ったついでに報告しておくことにした。たとえダメであっても、まあ自分の倍生きている年長者ゆえ、その辺の心理的な対処はしっかりしているであろうという判断だ。
一方で周囲の知人友人にもオープンにするのはいつにしようか考えていたが、話し合った結果、ダウン症をはじめとした先天性疾患のクアトロ検査をした後、ということにした。
まったく基本的には酷い話でありこういうことを書くと叩かれるのかもしれないが、自分たちの問題で自分たちの決断なので、無責任にどうこう大手小町のアレな知らない人らに言われる筋合いもないのできちんと記すことにする。ぼくたちとしては悩みに悩んで、最初は血液検査をせずいきなり羊水検査をして確定判断を出し、万が一そういうことであるとわかれば…、という覚悟を決めた。血液検査だとあくまで確率しか出ないので、結局今度はその数字の判断に迷うからだ。だったら…という考えだったが、そもそも羊水検査も流産リスクがあり、推奨はされないということもある。そうした点をぶっきらぼうな産婦人科の先生にはっきり伝えたところ、やはり推奨されなかった。結局まずは、血液検査を実施可能な段階になったらすぐに行う、ということだけ決めた。

自分の親がときどき言っていた「無事に産まれてきてくれただけで充分だよ」という言葉の重みがこんなに身に染みてよく理解できたのは、やはり当事者になったからだろう。

【Tweet】

心緒(2)

Leica MP / Voigtländer ULTRON 28mm F2 (HP5 PLUS)

【2013/5/8記す】②
ところで子供をつくるということは、アタマだけの論理的合理的思考でいえば、今の日本の一般庶民の生活状況下では確実に自分自身にとって経済的デメリットが大きく、自分の楽しみを捨てざるを得ず、苦しくキツい生活が待っていて、その上子供自身にとってもこれからの日本がより良い国になっているわけがないし、そうそう簡単に幸せになれるわけがない、と思えてしまう。ビッグダディの生活なんて見せられたら尚更だ。結婚しても子供を敢えて作らない選択をしている人のこともよくわかるし、自分もそれでいいという考えだった。どう考えても合理的ではない。生き物の世話をし、癒しを得ることが目的の、母性本能のようなもののぶつけどころが欲しいということであれば、犬か猫でもいい。そして、ぼくは子どもがそこまで好きなわけでもない。むしろ犬が飼いたい。宗旨替えしたどころか、多分今でもどこかでそう思っている。
ではなぜ確実なる避妊をしなくなったか。
自分は割と色々知りたがりなほうだと自覚するところで、様々なところに出かけたり、あれこれやってみたくなる。単純に言ってしまうとそういうことで、自分の血を分けた子どもに会ってみたい。人体の機能を使ってみたい、そしてこれだけの人たちが、なんだかんだ言いながら、言われながらもしかしながらちゃんとやっている子育てというのをぼくもやってみたいと思っただけなのだ。種の保存とかそういう大義名分はどうでもいいし、自分の家系とか血統も特に気にならない。子供を作らないという選択を取る人、取らざるを得ない人、嫌いな人、そして作りたくてもできない人…色々考えや事情はあると思うしそれぞれなんら否定されるものではない。むしろ、自分も余計そっちのほうがうらやましく思うかもしれない(そもそも、まだ無事に生まれてくれるのかという不安も多々あるが)。
ひとつだけ確実に言えるのは、自分も含め人の考えなどいくらでも変わるし、未来のことは誰にもわからないということだけだ。ヒトひとりの人生をスタートさせるということの責任の大きさ、不確実性を想像すると怖くて仕方がない。考えていて、本気で気が遠くなることが何度かあった。

ただ、そうやって理屈で考え続けていたら絶対にネガティヴな捉え方や面を見て、子供をつくるという選択肢は取らなかっただろう。なのでこればかりはある種の勢いというか、流れが必要だと思ったのだ。人間はすべて理で動くのみの生き物ではない。
わかっていることと、それができることは違う。知っていることと、理解していることは違う。理想を語ることと、それが実際かどうかは違う。そして、違ってて良いのだ。以前例のファイル交換ソフトでプライベート画像の流出が相次いだが、教会で働いてるらしき奥さんがSMハメドリプレイをしていた。まあ人間そんなもんだ。
だからまずナマのセックスというところから入った(SMは興味ない)。ちなみにぼくは慎重派でありナマではしたことがなかったのでこれはこれで新鮮であった。つまり熟考したうえでの勢い任せ、熟考したうえでのナマのセックスというわけだ。そして、授かった。ぼくらの人生に新しい波が立ち始めた。
なお、今の心境ではビッグダディはやっぱりビッグなのかもしれないし、先に書いたように不幸の見本みたいに言ってしまうのは誤りで、むしろ充分幸せな暮らしをしている部類なんじゃないか、と思い直しはじめている。

【Tweet】

心緒(1)

Leica MP / Voigtländer ULTRON 28mm F2 (HP5 PLUS)

※過去にメモしておいたものをほぼそのまま載せます。今のぼくが振り返るのと、当時のまっただ中の心境ではまた少し違うのが自分的にはおもしろいです。

 

【2013/5/8記す】
妻の妊娠がわかってからのことを記す。事情が事情だけにすぐにはツイートしたりブログに書いたり親に言ったりできないが、後で振り返るのと、リアルタイムでの感じ方はまた違うはずなので、いずれはブログにアップするものとして、「いま」の考え方を書いていくことにした。また、あまり生々しい話というのは世間に出にくいかもしれないし、ぼく自身もあまり聞いたことがないし、聞けないし、なので今後だれかの参考になればと思い、それなりに出せる範囲の話を書いていく。

妊娠がわかったのは5月の連休明けだった。なんとなくそんな気がしていたので、報告があると言われてもそれほど驚かなかった。ぼくのリアクションの薄さに妻は気を悪くしたかもしれないが、いつもそんな感じなのでそうでもないかもしれない。ただ、自室で少しだけ泣いた。実感なんてまだないのに、不思議なものだった。

子供のことを意識し出したのは結婚してから1年半過ぎたあたりだったと思う。それまでは確実なる避妊を徹底してきた。結婚前だが、コンドームが外れるという情けないトラブルにあったときはアフターピルを服んでいただいたくらいだ。知ってますか、外れることもあるんですよ、粗末だとね。(友人は破れることがあると言っていたが、そんなケンシロウのようなシチュエーションはフィクションだと思う)
最初に書いた事情というのは単純に、流産や後述する諸々のリスクの高さを考えて周りに変に気を遣わせたくないという意味だ。別に結婚もしているし就職もしているからその点は問題ない。

ある時期を境に、たまにナマでセックスをするようになった。とはいえ妻の生理周期は安定してほぼルナルナどおりに来るので、それはオギノ式でいう安全日付近を中心に営んでいた。そしてだんだん、そこにはあまりこだわらず、になっていった。お互いで話し合って明確に子どもを作ろうと決めたわけではないが、授かりものなので、できたらできたでハラ括るしかないな(ハラむのはぼくじゃないけど)、というなんとなくの方向性は共有していたように思う。きちんと話して決めていたのは、もしどちらかが不妊症だったとしても不妊治療はしないことだけだった。ただ、ぼく自身の種ナシの検査は一応しようかな、と少し考え始めてはいた。そんな矢先であった。
余談だが、いわゆるできちゃった結婚のパターンというのは具体的にはどういうことをしたのかあまり聞いたことがないのでわからないが、あれはAVのマネみたいな感じでやってての失敗なのだろうか。ああいうAVみたいなコントロールはそもそもぼくはできないので無帽は相当こわい。そして個人的な感触としては、10%前後の確率というのはあながち当たらずとも遠からずといった感想だ。きちんと責任を取る能力のない若者は気をつけてほしい。

【Tweet】

外連

EPSON R-D1s / Voigtländer ULTRON 28mm F2

甥っ子をストレートに外連味なし、何の気なし、カッコつけなし、テクニックなしに撮って、でも果たしてこれより良い写真を世界のアチラコチラに行って自分は撮ってこれたのか?と、かなり落ち込んだ。子どもってすごい、というよりズルいなあ…。

ところで、デジカメって便利ですねえ、ほんとに…。

【Tweet】

Home > Tags > Voigtländer ULTRON 28mm F2

Search
Feeds
Meta

Return to page top